TOP日本NP学会誌日本NP学会誌 Vol.4 No.1(2020年7月)

日本NP学会誌ISSN 2432-0218

日本NP学会誌 Vol.4 No.1(2020年7月)

論文タイトル

慢性閉塞性肺疾患患者の吸入デバイス導入における診療看護師の介入効果の検討 Positive effects on inhalation treatment for COPD patients treated by nurse practitioner 深澤知里・延山誠一・竹下友一郎・佐藤哲夫慢性閉塞性肺疾患患者の吸入デバイス導入における診療看護師の介入効果の検討 Positive effects on inhalation treatment for COPD patients treated by nurse practitioner 深澤知里・延山誠一・竹下友一郎・佐藤哲夫

内容

【緒言】 日本の慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease以下COPD)患者は40歳以上で約530 万人,70歳以上では約210万人が罹患されていると考えられている.治療は気道拡張薬の吸入療法が主流となっ ており,剤形の選択は医師の経験から処方され吸入指導は必要に応じて薬剤師が行っている.吸入指導における 研究は種々発表されているが,デバイスフィッティングまで行った研究報告はない.今回慢性閉塞性肺疾患患者 に吸入薬の導入において,デバイスフィッティングと吸入指導に診療看護師が介入しその治療効果を報告する. 【方法】 2018年5月から2018年12月までに慢性閉塞性肺疾患と診断され吸入薬を導入する患者10名(平均73.5歳) に,診療看護師が吸入指導と患者背景をふまえたデバイスの選択を行った.吸入薬導入前と4週間後に呼吸機能 検査,COPD Assessment Test(以下CAT スコア),modified British Medical Research Council(以下 m-MRCスコア)で評価を行った. 【結果】 GOLD分類(Global Initiative for chronic Obstructive Lung Disease)では10名中6名がステージダウン した.またすべての患者でCATスコアが改善しFEV1 /FVCでは5名が改善,m-MRCでは6名の患者で息苦し さに対する自覚症状の改善を確認した.またすべての患者で息苦しさに対する自覚症状が吸入薬導入前と比較し 改善した事で強い満足感が得られた. 【結論】 専門的知識を持つ診療看護師がデバイスの選択,吸入指導を行うことで効果的な治療を行うことが可能である と考えた. Key Words: 診療看護師,吸入治療,吸入指導,慢性閉塞性肺疾患,アドヒアランス

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論文タイトル

訪問看護ステーションで勤務する診療看護師(NP)の肺炎症例への直接的介入プロセス The process of direct intervention for patients with pneumonia by nurse practitioners( NPs) working at home-visit nursing stations. 宿利優子・小野美喜・福田広美

内容

【目的】 訪問看護ステーションで勤務する診療看護師(NP)の肺炎症例への直接的な介入プロセスを明らかにするこ とを目的とする. 【方法】 訪問看護ステーションの診療看護師(NP)4名を対象者とし,介入した肺炎症例19名の紹介を受けた.まず 症例の記録調査を行い,そのデータを基に診療看護師(NP)に症例への介入について半構造的面接を実施した. 調査期間は2016年8月から2017年8月であった.分析にはグラウンデッドセオリー・アプローチを用いた.な お,本研究は大分県立看護科学大学研究倫理安全委員会より承認を得た. 【結果と考察】 診療看護師(NP)の直接的介入として16概念と7カテゴリーが生成された.介入プロセスは肺炎の経過に 沿った3段階で変化し,段階的に新たな介入が加わっていた.1)肺炎発症の段階では,《スタッフにとって難し い実践を引き継(ぐ)》ぎ,《包括的に病因を推論(する)》して,迅速な対応につなげていた.また2)受診や 最適な治療の場の判断・決定の段階では,《担当医師の思考を読みながら(実践する)》,《受診の必要性を判断 (する)》し,症例にとって《在宅療養が最善か考え支援(する)》をしていた.さらに3)在宅治療を行う段階 では,《肺炎の重症化を抑え(る)》ながら,《在宅での肺炎治療を担(う)》い,肺炎だけでなく全身状態の改善 にむけ介入していた. Key Words: 診療看護師(NP),訪問看護,肺炎,高齢者

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論文タイトル

心臓血管外科領域における持続的陽圧呼吸療法アドヒアランス不良例に対する側臥位睡眠療法の有用性の検討 Position therapy for sleep disordered breathing in cardiovascular surgery 田草川明子・寺田綾・末松義弘

内容

【背景】 近年,睡眠呼吸障害は心血管疾患の高い罹患率を有するため重大な社会問題として注目されている.特に睡眠 時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)は心血管疾患に大きく関与していることが明らかになって いる.持続的陽圧呼吸(Continuous Positive Airway Pressure:CPAP)治療がSASに対するゴールデンスタ ンダードとなっている一方で,側臥位睡眠(体位療法)が非薬物療法として適用されるケースがある.しかし側 臥位睡眠の多くは,寝姿勢の保持が難しく,継続できないために積極的な適用がなされていないのが現状である. そこで我々はオリジナルbackpackによる就寝中の側臥位を長時間保持できることによる,SAS治療の一方法と しての活用を検討した. 【方法】 今回は,携帯用睡眠時無呼吸検査,終夜睡眠ポリグラフ検査の結果からSASの診断を受けた401名のうち, 何らかの理由によりCPAPが導入できなかった25名に,オリジナルbackpackによる側臥位睡眠治療(position therapy;PT)を施行し,その有用性を検討した. 【結果】 一晩の睡眠中の側臥位時間および肥満指数,エプワース睡眠尺度,無呼吸・低呼吸指数(Apnea Hypopnea Index;AHI),無呼吸/低呼吸時間,最低酸素飽和度をPT導入前とPT施行時で測定し,改善率を比較したと ころ,25症例中有効例(20例:80%)においてはPT導入時にAHIの改善を認め,さらに無呼吸時間の短縮と 最低酸素飽和度の改善が認められた.また重症度分類別の改善率は重症閉塞性睡眠時無呼吸ほどPTが有効であ り,このPTをきっかけにCPAPの導入や減量などが可能となったケースはこれまでに18例(72%)となった. 【まとめ】 今回は非体位依存性OSAが多く存在した可能性があったもののPT導入によってAHIの改善や呼吸イベント の改善ができ,さらにPTをきっかけに積極的なSAS治療への参加が促されたものと考える. Key Words: 睡眠時無呼吸症候群(SAS),閉塞性睡眠時無呼吸(OSA),position therapy (PT),体位療法  睡眠呼吸障害(SDB)

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